令和6年版公民Ⅱ(12)「日本国憲法」の原則――はびこる全体主義的な三原則説と主権権力説 皆さんは、当たり前のように、「日本国憲法」は国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則から成り立っていると思っていないだろうか。また、国民主権の主権とは権力のことであると思っていないであろうか。 「日本国憲法」三原則説は全体主義的民主主義思想から生まれた しかし、まず三原則説は、公民教科書が広めた説に過ぎない。昭和30… コメント:0 2025年02月17日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版公民Ⅱ(11)「日本国憲法」成立過程―――自由社対5社の対立 相変わらず成立過程を偽造乃至歪曲する公民教科書 大日本帝国憲法に続いて、「日本国憲法」成立過程について見ていこう。成立過程における焦点は、日本側が自由に憲法改正を行ったか否かということである。特に議会審議において自由があったかどうかである。 分析項目は以下の7点である。 ➀ポツダム宣言 ➁マッカーサーによる憲法改正… コメント:0 2025年02月17日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版公民Ⅱ(10)大日本帝国憲法――相変わらず否定的に評価する Ⅱ(10)大日本帝国憲法――自由社・育鵬社と4社との対立 第10回は、大日本帝国憲法の評価である。「日本国憲法」を持ち上げるために大日本帝国憲法を軽く扱うのが、戦後の憲法学や公民教科書の定番である。 分析項目は、以下の四点である。 ➀天皇を「主権者」とするか、統治権の総攬者とするか ②三権分立有りや ③明治憲法上の権… コメント:0 2025年02月17日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民教科書Ⅱ(9)日本歴史と立憲主義――日本歴史と断絶させて立憲主義を捉えようとする公民教科書 日本の立憲主義を完全輸入版と捉える公民教科書 日本の立憲主義は、英国を中心にした西欧諸国に学んだものだが、同時に、古代以来の天皇の歴史と合議の伝統を土台にして出来上がったものである。つまり、日本歴史に根差して、立憲主義が生まれたのである。 そこで、以下の2点に注意して、日本歴史と立憲主義との関係について公民教科書はどの… コメント:0 2025年02月16日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民Ⅱ(8)西欧米国政治史・政治思想史--フランス革命の恐怖政治に目をつぶる公民教科書 フランス革命礼賛の公民教科書 第8回は、特に市民革命を中心とした西欧米国政治史・政治思想史である。焦点は、立憲主義的民主主義のモデルとして、英国流議院内閣制・立憲君主制を目しているか、フランス流共和制を目しているかということになる。 一番本質的には、権利に対する考え方が英国流とフランス流とでは対立する。前者は「歴史的に継… コメント:0 2025年02月16日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版公民Ⅱ政治編(7)国家、政治権力―――公民教科書は前回に続き全社が政治権力の必要性を書いた、なのに相変わ… 公民教科書は国家の役割を書かない 今回から政治編に入る。ナンバーは全体の通し番号とする。 最初は、国家・政治権力である。 分析項目は以下の三点である。 ➀国家論……特に国家の役割論 ➁政治権力論……その必要性を記しているか ③主権国家に関する記述(国際社会編) 相変わらず、➀の国家の役割… コメント:0 2025年02月16日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民教科書Ⅰ(6)愛国心と愛郷心――教育基本法と指導要領に違反して愛国心を書かぬ公民教科書 東京書籍など4社は、教基法改正から20年近く経っても愛国心を排除する 第6回は愛国心と愛郷心である。 分析項目は以下の2点である。 ➀愛国心をどう記しているか ➁愛郷心をどう記しているか 全社を眺めると、明らかに、愛国心・愛郷心を書く自由社と育鵬社、それに対抗する東京書籍など4社という構図となる。 しかし… コメント:0 2025年02月15日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民教科書Ⅰ(5)公共の精神・地域社会―――「公共の精神」を排除する公民教科書 未だに、東京書籍など4社は「公共の精神」を書かない 第5回は、公共の精神があるか否か、公共の精神と密接な地域社会のための単元があるかどうかの問題である。 分析項目は以下の5点である。 ➀公共の精神があるか否か ➁公共の精神の定義があるか ③公共の精神の分量、扱い方はどうか ④地域社会の単元有りや こ… コメント:0 2025年02月15日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民教書Ⅰ(4)家族--家族論が多数派教科書から消えて14年経った 家族のための単元を有するのは自由社と育鵬社のみ 第4回は、家族である。今や、社会の一番の基礎をなす家族に関する記述はないに等しい状態になってしまっている。この点は、平成20(2008)年学習指導要領で家族が消えた時から私がつとに訴えてきたことだが、全くこの訴えは保守派にさえ、いや「つくる会」に対してさえ広がらなかった。 … コメント:0 2025年02月15日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more
令和6年版中学校公民教科書Ⅰ(3)宗教 充実しない宗教の記述 20年ほど前から充実が求められている宗教に関する記述については、以下の三点に注目して見ていく。 ➀そもそも、どれだけの分量を割いてるか ➁キリスト教、仏教、イスラム教の三大宗教について単語があるか、そして説明しているか ③神道について単語があるか、そして説明しているか 何よりも、… コメント:0 2025年02月15日 令和6年版中学校公民教科書 続きを読むread more