中国による反日統一共同戦線

《中国が台湾侵攻なら日本にとっても死活問題 次は尖閣、沖縄が狙われる》

 前回の記事を初めとして何度もアメリカにおける反日反米思想の蔓延について指摘してきたが、本日、以下のような記事を目にした。すなわち《中国が台湾侵攻なら日本にとっても死活問題 次は尖閣、沖縄が狙われる》(NEWSポストセブン2021/05/01 07:05)という記事である。
https://www.news-postseven.com/


 2012年《反日統一共同戦線を呼びかける中国》

 この記事を読んで、北野幸伯氏が注目せよと言われる【ロシアの声 ラジオ】2012.11.15の《反日統一共同戦線を呼びかける中国》という記事を思い出した。
https://rpejournal.com/rosianokoe.pdf

この記事によれば、2012年11月14日、モスクワでロシア、中国、韓国の三国によって「東アジアにおける安全保障と協力」という国際会議が開催された。このとき、中国外務省付属国際問題研究所の郭副所長は、次のように述べたと言う。

 第2次世界大戦後、敗戦国日本の領土は北海道、本州、四国、九州4島に限定されており、こうした理由で日本は南クリル諸島、トクト(竹島)、釣魚諸島(尖閣諸島)のみならず、沖縄をも要求してはならないとの考えを示した

 このように、郭氏は、「中国、ロシア、韓国による反日統一共同戦線の創設を提案」し、「この戦線に米国も引き入れねばならない」とした。領土を日本から奪うための中ロ韓による反日戦線の提唱である。何よりも驚かされるのが、尖閣ばかりか、尖閣と区別された意味の沖縄さえも日本領土として認めていない中国の強欲な姿勢である。実際、中国は、まずは尖閣、次に沖縄を取るつもりでいるとみてよいだろう。

 中ロ韓米4国による反日統一共同戦線の一時的形成……2013年

 北野氏は、この【ロシアの声】の記事を一つの根拠に、2012年には、中国主導により、中ロ韓三国による反日統一共同戦線がつくられていたとみる。そして、更に中国は、この戦線の中にアメリカをとりこみ、中ロ韓米4国による反日統一共同戦線を形成していったという。2013年には、特に安倍首相による靖国参拝を契機として、この反日戦線は世界的な規模に広がっていったと言う。

北野氏によれば、この2013年には、4国による反日統一共同戦線が出来上がったとみてよい。当時の米国は、反日反米思想に元々染まっていたオバマ民主党政権だったから、たやすく、中国の誘いに乗っていったと捉えられよう。

安倍外交による反日統一共同戦線の取り崩し

北野氏によれば、この4国による反日統一共同戦線を崩していくために、安倍首相は上手い外交を行ったという。米国を取り込むために2015年4月には米国議会で「希望の同盟」演説を行った。2015年夏の安倍談話とは、「希望の同盟」演説と一連のものだった。とりわけ、AIIBへの不参加によって、米国を共同戦線から引き離すことに成功したと言う。また、韓国をくずすために2015年12月には日韓合意を交わし、2016年12月の日露会談の中でロシアとの関係も改善したと言う。

安倍外交の「成功」と引き換えに売り渡されていった【日本】

北野氏による分析と【ロシアの声】の記事を見て、2015年からの教科書問題に関する逆流がなぜ起きたのか、よくわかった気がした。安倍政権は、上記に見た外交的「成功」の影で、歴史認識問題や教科書問題など思想に関わるところで、譲歩に次ぐ譲歩を重ねていった。2015年には教科書とは言えない学び舎を検定合格させたばかりか、『新しい歴史教科書』をいったん不合格にした。その結果、『新しい歴史教科書』は、事実上採択戦で不戦敗となってしまった。しかし、学び舎の合格も不当処分であったし、『新しい歴史教科書』の一度目の不合格も不当処分であった。この流れで、2020年、「従軍慰安婦」を記述した山川出版の不当合格があったし、『新しい歴史教科書』の一発不合格があったわけである。歴史教科書の自虐化が再び始まったということだろうか。つまり、〈日本の誇り〉を売り渡していったわけである。とともに、経済的な面での日本売りも加速していったわけである。菅政権下で更に日本売りは加速しているようである。

 以上の過程で、安倍政権は、何よりも思想的にとんでもないことを行った。ヘイトスピーチ解消法の制定である。これにより、日本人に対するヘイトスピーチは野放しとなり、日本人は被差別民族となった。それどころか、「法の下の平等」という思想が日本から消えてしまった。そして今、各地の条例で日本人だけに罰則を科すヘイト条例が広がろうとしているわけである。

 ともあれ、潜在的に、中ロ韓米4国による反日統一共同戦線の構想があることに注意されたい。今はその構想は頓挫しているだろうが、民主党政権又はバイデン政権は、思想的に、この構想を受け入れる素地があることに警戒しておかなければならない。

 上記二つの記事に注目されたい。


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